2016年12月16日金曜日

昭和20年 聞き取り研修会

これまでに当センターでは異世代交流を目的に「押入れにしまった写真」「食事」「場所」をテーマにして思い出のお話を聞き取り展示会を開催してきました。
今年のテーマは「昭和20年」です。
昭和20年とは終戦の年であり、つまりは戦時中のお話を聞き取り編集していきます。
個人の思い出をお聞きし記録することで、次の世代に公の歴史事実ではない生きた歴史を伝えていけることを目指しています。

今回は語り手だけでなく、インタビューと展示文章の編集をおこなう聴き手ボランティアも募集しました。
これまでは語り手のお話を展示していましたが、今回はそのお話を聞き取った方がどう感じたかも展示することによって、双方向の交流を表現できる展示になればと考えています。
参加いただける聴き手の方にお集まりいただき2016年12月16日(金)、高齢者ふれあいサロンにて聞き取り事前研修会をおこないました。
インタビュー時の役割と心構え、話を引き出す手法などについての研修になります。

聞き取りポイント(語り手の思っていることだけでなく、そう思う理由をも聴いてみる)や原稿作り(語り手の口調で記述する、語り手の意向で修正されることもある)といった具体的な話があった後、ペアに分かれて模擬聞き取りワークショップをおこないました。


これまでの人生で印象に残っている品物を絵に描いて5分でその品物についての聞き取りをお互いにおこないます。
聞き取りや質問を重ねながら相手のお話をメモしていき、改めてメモを見ながらそのエピソードのタイトルを考えるというワークショップです。
タイトルが決まると聴き手が何に興味を持ったのかが明確になり、エピソードの中でどこをポイントにして文章を書いていくかが見えてきます。
またタイトルでエピソードを全て説明してしまうと、そのあとに続く文章を読み意欲が減ってしまいます。
タイトルの中に謎が残しておくと知りたいという欲求を刺激して読み手を本文まで誘導できる可能性が高まります。

みなさん聞き取り初体験なわけで不安もあると思いますが、同時に何かしらの期待感も感じてられるように見受けられました。
その期待とは出会いに対してのものでしょう。
語り手と聴き手の素敵な出会いが生まれることを願っています。